診療案内Medical Treatment

やけど

やけどとは、熱が加えられてできた皮膚や粘膜の外傷を指します。炎や熱湯、油など高温の熱以外にも、湯たんぽやカイロなど45度~50度程度でも長い時間同じ場所に熱が加わることでやけどになることもあります。このタイプのやけどは低温やけどと呼ばれ、きずが深くなることが多いです。
また、雷やなどの電流による電撃傷(でんげきしょう)や化学薬品による化学熱傷なども特殊なやけどです。
また、やけどは深さによって分類されます。

I度

表皮にとどまるやけどで、皮膚の赤みと浮腫(むくみ)が生じます。
痛みは強いですが、通常2~3日で自然に治癒し、瘢痕(はんこん)と呼ばれる傷跡などの後遺症は残りません。

II度

表皮より深い真皮までのやけどで、水疱(水ぶくれ)が出来るのが特徴です。
Ⅱ度のやけどはさらに、次の2つに分類されます。


浅達性II度熱傷

真皮中層までのやけどで、鋭い痛みを伴います。
通常、1~2週間で傷あとを残さず治ります。

深達性II度熱傷

真皮下層までのやけどです。神経も損傷をうけるので、浅達性II度熱傷より深いですが、痛みは軽いです。治癒までに3~4週間かかり、瘢痕と呼ばれる傷跡が残ります。

III度熱傷

皮膚全層、さらに皮下組織までのやけどです。やけどをした部分に水疱(水ぶくれ)はできず、白色や黒色の表面をしています。痛みを感じる神経まで侵されているので感覚がなく、針で刺して痛みをも感じません。治るのに1ヶ月以上かかり、瘢痕と呼ばれる傷跡が残ります。手術(皮膚移植)が必要となることがほとんどです。


治療法

やけどをした時には直ちに流水で患部をしっかりと冷やしましょう。
冷やすことにより、やけどが深くなるのを防ぎ、痛みも和らげてくれます。部位や場所、年齢にもよりますが冷やす時間は20分程度を目安にします。小さなお子さまやご高齢の方では冷やしすぎによる低体温に注意しましょう。やけどをした部分の衣服を無理に脱がせると水ぶくれを破いてしまうので衣服は着たまま上から冷やします。やけどをした部分はだんだんと腫れてきますので、指輪などのアクセサリーは早めに外しておきましょう。

やけどは範囲や部位、深さによって入院や手術が必要な場合もあります。また、浅いやけどでも細菌に感染すると、深いやけどになります。治るのに時間がかかってしまうと、傷跡も残りやすくなります。適切な治療を早期に行うためにもなるべく早く病院を受診しましょう。


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